アレルギー性鼻炎(花粉症)

アレルギー性鼻炎(花粉症)の原因

アレルギー性鼻炎にはダニ、ハウスダスト、カビなどが原因となり、一年中症状のみられる通年性アレルギー性鼻炎と、花粉症のようなある時期にだけ症状がみられる季節性アレルギー性鼻炎があります。

アレルギーを起こす物質である「アレルゲン」が鼻の粘膜にくっつくと知覚神経を刺激してくしゃみを出させたり、細胞を刺激して鼻水を出させたりします。また毛細血管を広げて充血させ、鼻詰まりを起こします。

 

アレルギー性鼻炎(花粉症)の症状

 主な症状は「くしゃみ」「鼻水」「鼻詰まり(鼻閉)」です。

一般的な風邪と違いほとんどの場合熱は出ません。

 鼻閉が原因で頭痛を感じたり不眠になったりします。さらに鼻の上部の通りが悪い状態が続くと匂いが分かりにくくなり、嗅覚障害を生じる事もあります。他に目の痒みや涙が出るといった症状の方もいます。

 アレルゲンの特定は血液検査でできます。ハウスダスト・ダニ・花粉・ペットの毛等に加え希望があれば食物系のアレルゲンも同時に調べられます。

 

アレルギー性鼻炎(花粉症)の治療

 アレルギー性鼻炎の対策の基本は抗原となる物質「アレルゲン」を体内に入れないようにする事です。室内の清掃はもちろん布団などはなるべく丸洗い出来る物を選ぶと良いです。花粉に対しては洗濯物を外に干さない、外出を控える、マスクやメガネを付ける、花粉の落ちやすい化繊の服を着用し、帰宅時には外玄関で払い落とすなどを心掛けてください。

 治療の主体となるのは薬物による治療です。抗アレルギー剤と呼ばれる内服薬が何種類もあり(最近では一部市販薬にも転用されています)、症状に応じて使い分けたり組み合わせたりします。また症状によっては漢方薬での治療も行います。これらの内服薬の中には眠気を生じる薬もありますので、薬が体に合わなかったり、不都合を感じたりする方は薬の変更を検討しますのでご相談ください。

 特に鼻づまりが強いケースでは点鼻薬を用います。内服薬と異なり、鼻内噴霧で全身的な副作用が出にくいので(ステロイドという成分が含まれるのですが、ほとんど体内には吸収されません)、妊娠後期や授乳中の女性、あるいは小児にも使えます。

 アレルギー性鼻炎の症状の中でも特に鼻閉のひどい人には、手術も有効です。当院では局所麻酔による日帰り手術を行っています。所要時間は約30分で鼻の中だけの操作ですので傷跡などは残らず、痛みや出血も少ないのが特徴です。初夏~秋頃までに行う事をお勧めします。※予約制

 根本的な治療法としては「舌下免疫療法」という体質改善を図る治療法があります。ダニやスギ花粉の原因物質を薬として内服し、少しずつ体に慣れさせることでアレルギー反応を弱くします。毎日薬を服用し、1ヶ月に1回診察に通院します。最低3年から四年間継続することで体質改善が図れ、いままでの薬を減らしたり、薬無しで生活できたりと快適な生活が送れるようになります。ただし、途中で止めると効果が期待できませんので、継続して治療を受けることが非常に大事です。パンフレットもありますので、診察の際にご相談ください

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