当院でできない診療・検査・処置
超音波(エコー)、CTおよびMRI検査
耳や鼻、頭頸部(頭や首の総称)の領域でも病気の原因を調べるためにエコー(超音波)検査や、CT・MRI検査を行うことが多いのですが、いずれも当院には器材・設備がありません。これらの検査が必要な場合は、近隣の竹迫外科内科医院や宮崎江南病院などに紹介しています。これらの医療機関は設備が充実していることに加え、画像を診断する放射線医が常勤しており、連携して診断に当たっています。
全身麻酔を要する処置・手術、特殊な器材を用いる手術
最近は診療所でも副鼻腔炎の手術や、中耳炎に対する鼓室形成術を行う施設がありますが、当院では以下の手術は行っていません。
鼓室形成術(鼓膜の穴をふさぐだけの鼓膜形成術を除く)、副鼻腔手術(単純な鼻茸摘出術を除く)、扁桃・アデノイド手術、レーザー手術、顔面の骨折に対する手術
全身麻酔を要する手術では専門の資格を持った麻酔医が不可欠です。全身麻酔が必要なケースでは、宮崎大学医学部附属病院や県立宮崎病院などに紹介状(診療情報提供書)を書いて、受診していただいています。
乳幼児の聴力検査
5,6歳以上の子供さんであれば、ゆっくり時間をかけることで大人と同じように聴力検査が出来ることが多いのですが、4歳以下ですと検査そのものが困難です。乳幼児の聴力検査については宮崎大学医学部附属病院に難聴センターがあり、いろいろな方法で検査・評価が可能となっています。同院に紹介状を書いて検査をお願いします。
EAT(上咽頭擦過療法)
5新型コロナウイルスの後遺障害として慢性頭痛や全身倦怠感、そして嗅覚障害や後鼻漏が知られています。その原因が慢性上咽頭炎にあるのでは無いかという報告があり、治療法としてEAT(上咽頭擦過療法)が一部の医療機関で行われています。Bスポットと呼ばれる上咽頭の部位が慢性炎症を起こし、その部位を特殊な薬剤で擦過することで炎症を抑えるという治療法です。難治性の後遺症が軽快したという報告もあるのですが、ウイルス感染との関係や治療の機序が判明していないこともあり、当院ではこの治療法は行っていません。
発声障害、嚥下障害の精密検査
内視鏡(ファイバー)等を用いた診察や検査で喉頭や咽頭、食道入口部の病変を確認することは日常診療の範囲内で可能です。しかし、長期にわたる嗄声や発声障害では、声を出す声帯と呼ばれる部位がきちんと動いているか確認する必要があります。また、物が飲み込みにくいと要った症状や、誤嚥して気管支炎や肺炎を起こすケースでは嚥下機能の検査が必要です。これらには専用の器材や特殊なX線検査法が必要であり、当院では出来ません。
※当院では耳鼻咽喉科専門医の施設として標準的な検査・治療を心がけています。小児科や内科で治療中の方も多数おられますので、連携しながらの治療を行います。不明な点はスタッフまでお申し付けください。